外国人にも分かりやすい!日本の高校の教育システムと留学できる高校
日本の高校は、義務教育である中学校を卒業した生徒たちが進学する、中等教育の最終段階です。高校教育を通して、生徒たちは将来の進路や社会で必要とされる知識・スキルを身につけていきます。
この記事では、外国人の方を対象に、日本の高校教育の特徴と仕組みを詳しく解説していきます。日本の高校の全体像を理解することで、日本の教育制度への理解を深めることができるでしょう。
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日本の高校の基本的な教育システム
日本の高校教育は、義務教育終了後の中等教育の仕上げとして、生徒たちの将来の進路や社会での活躍を見据えた重要な役割を担っています。
ここでは、日本の高校の基本的な教育システムについて、運営母体、高校の種類、単位と卒業要件、学年制、スケジュールなど、様々な観点から詳しく解説していきます。
1. 運営母体
日本の高校には、県立や市立のような公立学校と私立の学校が存在します。公立高校は、各都道府県や政令指定都市などの地方自治体が設置・運営しています。一方、私立高校は学校法人と呼ばれる私立の教育機関が運営しており、建学の精神に基づいた特色のある教育を行っています。私立高校の場合、公立高校と比較して学費が高額になる傾向にありますが、施設設備が充実していたり、少人数制のきめ細やかな指導を受けられたりするのが特徴です。
2. 高校の種類
日本の高校は大きく分けて、一般的な教育を行う普通高校と、専門的な教育を行う専門高校の2種類に分類されます。普通高校では、幅広い教養を身につけることを目的とした教育課程が組まれています。一方、専門高校には工業高校、商業高校、農業高校などがあり、それぞれの分野に特化した専門的な知識・技術を学ぶことができます。
また、全日制課程の高校以外にも、定時制課程と通信制課程の高校が存在します。定時制課程は、主に夜間に授業を行う高校で、昼間に仕事を持つ生徒も学ぶことができます。通信制課程は、自宅学習とスクーリング(面接指導)を組み合わせた学習形態で、自分のペースで学習を進められるのが特徴です。
3. 単位と卒業要件について
日本の高校では、各科目の履修に単位が設定されています。1単位は標準授業時間35時間に相当し、各科目の単位数は科目の内容や重要度によって異なります。生徒は3年間で74単位以上を修得することが高校卒業の要件とされており、そのうち必修科目としては、国語、地理歴史、公民、数学、理科、保健体育、芸術、外国語、家庭、情報の10教科があります。さらに、学校設定科目や総合的な学習の時間なども必修に含まれます。各学校では、これらの必修科目に加えて、生徒の興味・関心や進路に応じた選択科目を設定しています。
4. 学年制について
日本の高校では、多くの場合、1年生から3年生までの学年制を採用しています。各学年で履修すべき科目と単位数が定められており、学年が上がるごとに科目の選択の幅が広がっていきます。この学年制は、アメリカなど単位制を採用している国とは異なります。
一方、日本には「単位制高校」と呼ばれる、学年の区分にとらわれない柔軟な教育課程を持つ高校も存在します。単位制高校では、各科目に単位が設定されており、3年間の在籍と必要単位数を満たせば卒業できるという制度になっています。大半の全日制高校や定時制高校とは異なり、学年という概念が薄く、場合によっては必要単位を取得するまでに4年以上かける人もいます。
5. 日本の高校のスケジュール:一般的な高校を例に解説
日本の高校の一日の流れは、おおむね以下のようなスケジュールになっています。
時間 | 内容 |
---|---|
8:40~8:50 | ホームルーム |
9:00~9:50 | 1時間目 |
10:00~10:50 | 2時間目 |
11:00~11:50 | 3時間目 |
11:50~12:40 | 昼休み |
12:40~13:30 | 4時間目 |
13:40~14:30 | 5時間目 |
14:40~15:30 | 6時間目 |
15:30~16:20 | ホームルーム・清掃 |
16:20〜 | 部活動 |
日本の高校では、朝のホームルームから始まり、1日6時間の授業が行われるのが一般的です。各授業の間には10分間の休憩時間が設けられ、昼休みは50分から1時間程度となっています。放課後は、部活動に参加する生徒もいれば、自主学習や予備校に通う生徒、アルバイトをする生徒など、様々な過ごし方をしています。ただし、進学校ではアルバイトが禁止されている学校も多いです。
また、多くの高校では、土曜日は授業が行われず、講習が実施されている学校が多くあります。これらの講習は、主に進学を目指す生徒を対象としており、大学入試に向けた対策や、苦手科目の克服などを目的としています。講習の内容や頻度は学校によって異なりますが、生徒たちの学力向上と進路実現のために重要です。
6. 登下校の方法について
日本の高校生の通学方法は、徒歩、自転車、電車、バスなど様々です。都市部では電車やバスを利用する生徒が多く、郊外や地方では自転車通学が主流となっています。自転車通学の場合、各高校には広い自転車置き場が設けられており、生徒たちは自分の自転車を登録して利用します。
また、一部の私立高校では、スクールバスを運行していることがあります。スクールバスは、学校が指定したルートや停留所を巡回し、生徒たちを送迎します。これにより、保護者は子供の通学の安全性が確保されると共に、生徒たちも快適に通学することができます。
7. 高校に入学する年齢について
日本の高校に入学する年齢は、一般的に15歳から16歳です。日本の学校教育法では、4月1日を基準日としており、4月2日以降に15歳になる生徒は、その前の学年に属することになります。つまり、4月1日時点で15歳の生徒は高校1年生、16歳の生徒は高校2年生となります。
ただし、海外から帰国した子女や、留学生の場合、年齢が異なることがあります。また、入学試験に合格することが前提ですが、飛び級や留年などにより、通常の年齢とは異なる年齢で高校に在籍するケースもあります。
8. 学期について
日本の高校の学期は、一般的に3学期制を採用しています。1学期は4月から7月、2学期は9月から12月、3学期は1月から3月までとなります。各学期の終わりには、定期試験が行われ、生徒たちは試験に向けて勉強に励みます。
また、学期の区切りには、各種行事が開催されます。1学期の終わりには、夏休みの前に学校祭(文化祭)が行われることが多く、2学期の終わりには、冬休みの前にクリスマス会や球技大会などが開催されます。3学期の終わりには、卒業式が行われ、卒業生を送り出します。
9.長期休暇について
日本の高校には、夏休み、冬休み、春休みの3つの長期休暇があります。夏休みは7月下旬から8月末まで、冬休みは12月下旬から1月上旬まで、春休みは3月下旬から4月上旬までとなっています。
これらの長期休暇中は、生徒たちは宿題や課題に取り組むほか、部活動の合宿や遠征、家族旅行、ボランティア活動など、様々な活動を行います。また、受験生にとっては、休暇中は受験勉強に集中する大切な時期でもあります。学校によっては、長期休暇中に補習授業や特別講習を実施していることもあります。
- 春休み:3月20日頃~4月5日頃
- 夏休み:7月20日頃~9月1日頃
- 冬休み:12月25日頃~1月7日頃
10. 部活動について
日本の高校では、部活動が非常に盛んです。部活動は、スポーツと文化活動に大別され、各高校には様々な部活動が存在します。
部活動は、放課後や週末、長期休暇中に活動が行われ、生徒たちは自分の興味や関心に応じて部活動に参加します。部活動を通して、生徒たちは専門的な技術を磨くだけでなく、仲間と協力し合うことの大切さ、努力の尊さ、責任感など、様々なことを学ぶことができます。また、部活動は学校生活の思い出作りにも大きな役割を果たしています。
【日本の主な部活動】
- 運動部
- 野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール、テニス、陸上、ラグビー、バドミントンなど
- 文化部
- 吹奏楽、茶道、美術、英語、放送、演劇、写真、軽音楽など
日本の高校の4つの特徴
日本の高校には、他の国の高校とは異なるいくつかの特徴があります。ここでは、日本の高校における特徴的な慣習や文化について、4つの観点から詳しく見ていきましょう。清掃の習慣、制服、給食、学校行事など、日本の高校生活を理解する上で欠かせない要素を取り上げます。
1. 自分たちで掃除をする|主に公立高校
日本の高校、特に公立高校では、生徒たち自身が教室や校舎の清掃を行う「清掃の時間」が設けられています。この習慣は、学校教育法で定められた「勤労の場を通じて勤労の尊さを知らせること」という教育目標に基づいています。生徒たちは、掃除の技術を学ぶだけでなく、自分たちの学習環境を自分たちの手できれいに保つという責任感や、協力して作業を行うことで育まれる協調性など、様々な面で成長することができます。
一方、私立高校の中には、専門の清掃スタッフが掃除を行う学校もあります。これは、生徒たちにより多くの時間を勉学や部活動に充てさせるためです。ただし、私立高校でも、生徒たちが自主的に清掃活動を行うことを奨励している学校は多くあります。
清掃の時間は、学校によって異なりますが、一日の終わりに15分から30分程度設定されているのが一般的です。
2. 制服がある場合が多くスタイルも多様
日本の高校では、多くの学校で制服の着用が義務付けられています。制服には、学ランやブレザー、セーラー服などの様々なスタイルがあります。学ランは、詰め襟の上着とズボンを組み合わせた男子用の制服で、主に公立高校で採用されています。ブレザーは、ジャケットとスラックス(またはスカート)を組み合わせた制服で、私立高校で多く見られます。セーラー服は、海軍をモチーフにしたデザインの女子用制服で、公立・私立問わず広く採用されています。
制服の目的は、生徒たちに学校への帰属意識を持たせ、学校生活に集中させることにあり、制服を着用することで、生徒間の経済的な格差が表面化しにくくなるという利点もあります。一方で、制服の是非について議論があるのも事実です。
最近では、女子もスラックスを選択できるというジェンダーレス制服を取り入れている高校も少しずつ増えてきています。
3. 給食が無い学校も多い
日本の高校では、給食を実施していない学校が多くあり、この背景には、高校生になると自分で食事を選択・管理できるようになるべきという考えがあります。給食が無い高校の生徒たちは、弁当を持参するか、学校の売店や食堂で昼食を購入します。弁当を持参する生徒は、家で作った弁当や、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで購入した弁当を持ってきます。
一方、給食を実施している高校もあります。これらの学校では、バランスの取れた食事を提供することで、生徒たちの健康的な食生活を支援しています。また、給食の時間は、クラスメイトとのコミュニケーションを深める大切な機会にもなっています。
4. 学校行事が多い
日本の高校では、学校行事が非常に重要な位置を占めています。主な学校行事として、入学式、体育祭、文化祭、修学旅行、球技大会、卒業式などです。これらの行事は、生徒たちが学校生活の思い出を作る上で欠かせない要素となっています。
体育祭は、クラスやチームに分かれて様々なスポーツ競技に参加する行事で、生徒たちの団結力やクラス意識を高めます。文化祭は、生徒たちが自主的に企画・運営する行事で、演劇、音楽、ダンス、展示など、様々な文化的活動が行われます。修学旅行は、国内や海外の名所を訪れる旅行で、生徒たちの視野を広げ、友情を深める機会となります。
これらの学校行事は、生徒たちが主体的に関わることで、企画力、実行力、コミュニケーション能力などを育成することができます。また、学校行事を通して、生徒たちは一生の思い出を作ることができるのです。
日本で留学生を積極的に受け入れている高校
留学生が現地校に進学するというのは、少なからず困難が伴うものです。受け入れる高校側にもそれなりの経験やスキルが必要なので数は限られますが、最後に留学生が安心して学べる留学生の受け入れ体制が整っている高校をご紹介します。
◆Aoba-japan international school
3歳から18歳までトータルして学べる学校。国際バカロレアプログラムに基づいたオリジナリティあふれる教育が受けられる高校です。外国人向けに英語のサイトがあります。
公式ウェブサイト:Aoba-japan international school
◆東京都立国際高等学校
国際バカロレア(ディプロマ・プログラム)認定を取得している高校です。外国人向けに英語のサイトがあります。
公式ウェブサイト:東京都立国際高等学校
◆国際基督教大学高等学校
国際色豊かな生徒構成で、豊かな国際的感覚を育てる高校です。一定の条件をクリアしていれば、外国籍でも一般入試を受けることができます。
公式ウェブサイト:国際基督教大学高等学校
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【プログラムメニュー】
- 日本語個別レッスン
- N3取得に向けた集中カリキュラムで、特に仕事で活かせるビジネス日本語の特化型レッスン。
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- 特定技能試験対策
- 特定技能試験のためのカスタマイズされた教材を使用し、頻出問題や合格に向けた学習を重点的に行う。
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- 履歴書・職務経歴書サポート
- 日本の企業文化に合わせた履歴書・職務経歴書の作成や自己PR、志望動機のブラッシュアップの実施する。
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- 面接対策
- 企業面接を想定した模擬面接とフィードバックで改善点を指導。日本特有の面接マナーと振る舞いを身につける。
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- キャリアコンサルティング
- 受講者のキャリア目標に合わせた企業紹介、応募企業選定、応募企業の求めてる知識レベルのアドバイスの実施。
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- チャットサポート
- マンツーマンの個別レッスンの他に、DMでの気軽な質問も受け付け(ビザ申請、生活サポート、お部屋探し支援など)。
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まとめ
日本の高校教育は、生徒たちの進路実現と社会性の育成を目指した、体系的なシステムとなっています。高校の種類や制度、日々の学校生活など、日本の高校には独自の特徴があります。また、国際化が進む中で、外国人留学生を受け入れる高校も増えてきました。
海外とはかなりギャップがあると思いますが、日本ならではの学びもあると思います。多国籍の学生が共に学ぶことは、これから世界を担う世代にとって、とても価値ある経験ではないでしょうか。
外国人の方が日本の高校に進学する際には、各学校の特色をよく理解した上で、自分に合った学校を選ぶことが大切です。
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