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日本の最低賃金はいくら?外国人にも適用される?確認方法や県ごとの違いについて解説

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お給料を計算している女性

「日本における最低賃金とは?」
「日本の最低賃金はどのくらい?」
「自分の今の給与が最低賃金を満たしているか知りたい」

このように考えている外国人の方は多いのではないでしょうか。

この記事では、そんな疑問を抱える外国人の方に向けて、以下のような内容を詳しく解説します。

  • 日本における最低賃金の概要と、主要都市の最低賃金額
  • 外国人労働者にも日本の最低賃金制度が適用されるのか
  • 現在の賃金が最低賃金を満たしているかを確認する方法

日本の最低賃金制度についてより深く理解し、適正な賃金で安心して働くために、ぜひこの記事を参考にしてください。

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日本における最低賃金とは?

諸外国と同様に、日本でも「最低賃金制度」が定められています。

日本における最低賃金(最低賃金制度)とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者はその最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です。最低賃金制度は、労働者の生活を保護し、労働条件の改善を図ることを目的としています。

仮に最低賃金額よりも低い賃金で労働者と契約を行っていた場合は、その契約は法律によって無効となります。その場合、「最低賃金額と同額の賃金で契約を結んでいた」とみなされ、不足分の賃金は使用者が支払う義務があります。

また、最低賃金以下の賃金しか支払っていない場合は法律違反となり、使用者(労働者を雇用している人)には50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。労働者の権利を守るためにも、使用者は最低賃金を遵守することが求められているのです。

日本における最低賃金は都道府県によって異なる

日本の最低賃金は、都道府県によって異なります。首都圏などの人口が多い都市と地方ではそれぞれ物価や労働人口の数、税収などが大きく異なるためです。

日本の最低賃金は、国が一律で定めているわけではありません。各都道府県の地域別最低賃金は、その都道府県の労働局長が、地域の実情を考慮しながら決定します。この決定には、労働者代表、使用者代表、公益代表で構成される地方最低賃金審議会の意見が反映されます。

参考:最低賃金は誰がどのように決めているのですか|厚生労働省

最低賃金は勤務先の都道府県のものが適用される

自分が住んでいる都道府県と働いている都道府県が異なる場合、どちらの都道府県の最低賃金額が適用されるのでしょうか。

これは、「勤務先の都道府県」が正解です。

例えば、自分が埼玉県に住んでいて、働いている場所が東京都の場合は、東京都の最低賃金額が適用されます。つまり、労働者の居住地ではなく、実際に労働が行われる場所(勤務先)の都道府県の最低賃金が適用されるのです。これは、同じ職場で働く労働者の間で賃金の不公平が生じないようにするための措置です。

アルバイトやパートであっても適用される

最低賃金制度は、正社員だけでなく、パートタイマー、アルバイト、臨時工、嘱託社員などの雇用形態を問わず、すべての労働者に適用されます。労働時間が短い、または雇用期間が短いといった理由で最低賃金の適用外になることはありません。外国人労働者も、在留資格や雇用形態に関係なく、日本人と同様に最低賃金制度の対象となります。

日本で働く外国人には最低賃金制度は適用される?

近年、日本で働く外国人が増加しています。そこで気になるのが、「日本で働く外国人には最低賃金制度は適用されるのか?」という点です。

答えは、「適用されます」です。日本国内で働くすべての労働者は、国籍や在留資格に関係なく、最低賃金法の対象となります。

これは、日本国内で就労する以上、外国人であっても日本の労働関連法規に従う必要があるためです。最低賃金法をはじめとする労働関連法規は、国籍を問わずすべての労働者を保護することを目的としています。

技能実習生を含む外国人労働者も、日本人と同じく最低賃金が適用され、労働基準法や労働安全衛生法など、その他の労働関連法規も同様に適用されます。外国人労働者の権利を守り、公正な労働環境を確保するためにも、これらの法律の遵守が求められているのです。

ちなみに、労働に関しての法律は以下のようにさまざまなものが存在します。

  • 労働基準法
  • 労働安全衛生法
  • 最低賃金法
  • 職業安定法
  • 労働者派遣法
  • 労働組合法 など

人手不足解消のために近年増加している「技能実習生」にも、最低賃金制度はもちろん適用されますし、上記の法律も適用されます。

自分が違法な状態で働かされていないか、改めて確認してみてください。

日本(主要都市)の最低賃金はいくら?

ここからは、日本の主要都市が属する都道府県の最低賃金を紹介します。

※2023年10月現在

  • 北海道:960円
  • 青森県:898円
  • 岩手県:893円
  • 東京都:1,113円
  • 神奈川県:1,112円
  • 愛知県:1,027円
  • 京都府:1,008円
  • 大阪府:1,064円
  • 兵庫県:1,001円
  • 広島県:970円
  • 福岡県:941円
  • 沖縄県:896円

最低賃金が最も高いのは東京都で1,113円で、最も低いのは岩手県で893円です。

2023年10月から、全国の最低賃金額が改定され、引き上げられました。この引き上げは、景気回復や物価上昇などを背景に、労働者の生活の安定と労働条件の改善を図るために行われたものです。最低賃金の引き上げは、特に低賃金で働く労働者の生活に直接影響を与える重要な施策といえます。

参考:あなたの賃金を比較チェック|最低賃金制度

日本の最低賃金の推移

日本経済は近年、デフレ脱却に向けた取り組みや景気回復の兆しがみられ、最低賃金額も2002年以降、ほぼ右肩上がりで推移しています。特に2023年の引き上げ幅は43円と過去最大なものでした。この引き上げは、コロナ禍からの経済回復を背景に、政府が「デフレ脱却と経済再生」「分配強化」を重要課題として掲げていることが影響しています。

※全国加重平均

引用:内外経済ウォッチ『日本~最低賃金1000円突破は一里塚~』|第一生命経済研レポート

最低賃金が高い県、低い県

前述した通り、日本の最低賃金は、物価や労働人口の数、税収などの違いから、都道府県によって異なります。

以下は、47都道府県別の、最低賃金額ランキングです。

引用:【2023年度最新版】全国最低賃金一覧 & 全国ランキング

2023年10月現在、最低賃金がもっとも高い県は東京都(1,113円)、もっとも低い県は岩手県(893円)です。その差は220円で、この差は年々拡大傾向にあります。 都道府県別の最低賃金額を見ると、上位は東京都、神奈川県、埼玉県など大都市圏の都県が占めています。

一方、下位は岩手県や秋田県などの北部の県や、沖縄県、鹿児島県、宮崎県など南部の県が多くなっています。この差は、地域ごとの経済状況や生活費の違いを反映しているといえます。しかし、地方と都市部の賃金格差は経済的な問題だけでなく、労働者の生活の質にも影響を及ぼす重要な課題です。

東京の最低賃金や推移に関しては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
▶︎【最新版】東京の最低賃金は?これまでの推移や県ごとの比較を解説

今の賃金が最低賃金を満たしているか確認する方法

自分の賃金が最低賃金を上回っているかを確認することは、労働者の権利を守るために重要です。もし最低賃金を下回っている場合は、使用者に相談するか、労働基準監督署に相談することをおすすめします。労働基準監督署は、労働者の権利を保護し、適正な労働条件の確保を図るための機関です。匿名での相談も可能なので、安心して利用できます。

以下に、パターン別に今の賃金が最低賃金を満たしているか確認する方法をまとめました。

  1. 時間給制の場合
  2. 日給制の場合
  3. 月給制の場合
  4. 出来高払制その他の請負制によって定められた賃金の場合
  5. 1~4の組み合わせの場合

一つずつ解説していきます。

1. 時間給制の場合

「時給○○円」という契約で働いている場合は、そのままその「時給○○円」と勤務先がある都道府県の最低賃金額を比較してください。

例)神奈川県の会社で「時給1,500円」で働いている場合

神奈川県の最低賃金額は1,040円→◎最低賃金額を満たしている(最低賃金額を上回っている)

2. 日給制の場合

「日給○○円」といった、「1日働いて○○円もらえる」という契約の場合は、1日分の給料を1時間あたりいくらになるか計算した上で、最低賃金額と比較してください。

例)神奈川県の会社で「1日8時間労働、日給10,000円」という契約で働いている場合

日給10,000円 ÷ 8時間 = 1時間あたり1,250円神奈川県の最低賃金額は1,040円→◎最低賃金額を満たしている(最低賃金額を上回っている)

ただし、1日あたりの最低賃金額が定められている職業(日額が定められている特定(産業別)最低賃金が適用される)場合は、1日分の給料と1日あたりの最低賃金額を比較してください。

3. 月給制の場合

 「月給○○円」といった、「1ヶ月に○○円もらえる」という契約の場合は、1ヶ月分の給料を1時間あたりいくらになるか計算した上で、最低賃金額と比較してください。

例)神奈川県の会社で「1日8時間労働、月給200,000円」という契約で働いている場合

月給200,000円 ÷ (8時間×22日) = 200,000円 ÷ 176時間= 1時間あたり1,136円神奈川県の最低賃金額は1,040円→◎最低賃金額を満たしている(最低賃金額を上回っている)

4. 出来高払制その他の請負制によって定められた賃金の場合

「1商品あたり○○円」といった出来高払制や、その他の請負制での契約の場合は、給料の総額とその給料をもらった期間に働いた時間から1時間あたりいくらになるか計算した上で、最低賃金額と比較してください。

例)神奈川県の会社で「1個完成ごとに100円の商品を作る」という契約で10月に平日のみ8時間働いて、10月分の給料が180,000円だった場合

10月分の給料180,000円 ÷ (8時間×22日) = 180,000円 ÷ 176時間= 1時間あたり1,022円神奈川県の最低賃金額は1,040円→×最低賃金額を満たしていない(最低賃金額を下回っている)

5. 1~4の組み合わせの場合

1~4の契約内容が組み合わせられている場合は、それぞれの方法でそれぞれの給料を1時間あたりの金額に換算した上で、最低賃金額と比較してください。

参考:最低賃金額以上かどうかを確認する方法|厚生労働省

日本の平均所得

厚生労働省の「2022年国民生活基礎調査」の概況によると、2021年の1世帯あたりの平均所得金額(年収)は、全世帯で545万7,000円でした。新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年に大きく減少した平均所得金額は、2021年に持ち直しの傾向を示しています。

一方で、所得分布を確認すると、もっとも多いのは「年収200~300万未満」です。平均所得金額(545 万 7 千円)以下の割合は 61.6%となっており、実に6割以上の世帯が平均所得金額以下の年収であることがわかります。

また、日々の生活に対する意識について「大変苦しい」「やや苦しい」と答えている世帯の割合は、2022年で51.3%と、依然として過半数を占めています。所得の増加傾向がみられる一方で、生活への不安を感じる世帯が多いのが現状です。

特に、母子世帯や高齢者世帯など、経済的に脆弱な立場にある世帯では、生活の苦しさを感じる割合が高くなっています。 経済的な格差の拡大や、コロナ禍による雇用環境の悪化など、日本社会には解決すべき課題が山積みです。一人ひとりが安心して暮らせる社会を実現するためには、最低賃金の引き上げだけでなく、セーフティネットの強化や教育の充実など、総合的な取り組みが求められます。

参考:各種世帯の所得等の状況|厚生労働省

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まとめ

ここまでの内容をまとめると、以下のようになります。

  • 日本では都道府県ごとに最低賃金が決められており、日本で働く外国人にも適用される
  • 最低賃金がもっとも高い県は東京都(1,113円)、もっとも低い県は岩手県(893円)
  • 今の賃金が最低賃金を満たしているか確認するためには、自分が1時間あたりの労働でいくらもらっているのかを計算する必要がある

最低賃金制度は、労働者の生活を守り、適正な労働条件を確保するための重要な制度です。法律を守った労働環境で働けているかどうかを確認することは、自分の権利を守るためにも非常に大切です。

この記事が、日本で働く外国人の方々にとって、自身の労働環境や賃金について考えるきっかけになれば幸いです。適切な賃金で、安心して働ける環境が整うことを心より願っています。

何か不安や疑問があれば、一人で抱え込まずに、周囲の人や専門機関に相談してください。あなたの権利を守るために、一緒に考え、行動していきましょう。

日本で働く外国人の方の平均年収は、以下の記事を参考にしてください。
▶︎【最新版】日本に住む外国人の平均年収は?日本人のジャンル別平均年収も解説!


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