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日本語の自動詞と他動詞とは?違いや見分け方を外国人向けに解説

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日本語の自動詞と他動詞について学ぶ外国人たち

日本語の自動詞と他動詞は英語と少し違う部分もあるので、外国人の方にとって難しいかもしれません。この記事では、日本語の自動詞と他動詞について、違いや見分け方などを解説します。

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日本語の自動詞・他動詞とは?

まずは、日本語の自動詞・他動詞とは何かを簡単に解説します。

日本語の自動詞とは

自動詞(Intransitive verb)とは、自分以外の何かに影響を及ぼさない動きを表す動詞のことです。例えば「歩く」という動詞は、歩いている私以外の何かに影響を及ぼしていないので自動詞になります。

日本語の他動詞とは

他動詞(Transitive verb)とは、自分以外の何かに影響を及ぼす動きを表す動詞のことです。例えば「食べる」という動詞は、「食べ物がなくなる」という、自分以外のもの(この場合は「食べ物」)への影響があるので他動詞になります。

出典:国語の文法|動詞(9)自動詞・他動詞

日本語の自動詞・他動詞にはどんなものがある?

自動詞・他動詞には、「自動詞と他動詞が両方ある動詞」「自動詞しかない動詞」「他動詞しかない動詞」の3パターンがあります。ここではそれぞれのパターンの主な動詞を紹介します。

1.自動詞・他動詞両方ある動詞

自動詞・他動詞両方ある動詞には、「開く(be opened)・開ける(open)」「落ちる(fall)・落とす(drop)」などがあります。英語に訳した時に、「be opened, open」のように同じ英単語で書けるものと、「fall, drop」のように別な英単語になるものがあります。

【自動詞・他動詞両方ある動詞の例】

自動詞他動詞
開く(be opened)開ける(open)
閉まる(be closed)閉める(close)
落ちる(fall)落とす(drop)
入る(enter)入れる(insert)
出る(come out)出す(take out)

2.自動詞しかない動詞

「歩く」「走る」などは対応する他動詞がなく、自動詞しかない動詞です。例えば「歩く」は、「開く」に対する「開ける」にあたるような動詞がありません。

【自動詞しかない動詞の例】

  • 歩く、走る、行く、働く、生きる、泣く、泳ぐ、起きる、いる、光る

3.他動詞しかない動詞

「食べる」「飲む」などは対応する自動詞がなく、他動詞しかない動詞になります。食べると必ず食べ物がなくなったり減ったりするので、自分自身だけが「食べる」という動きをして、他の何かに全く影響を及ぼさないということはできません。よって「食べる」に対応する自動詞はありません。

【他動詞しかない動詞の例】

  • 食べる、飲む、読む、書く、買う、作る、置く、壊す、送る、撮る、飾る

出典:国語の文法|動詞(9)自動詞・他動詞

自動詞と他動詞を見分ける方法

自動詞と他動詞には例外的なものやあいまいなものもあるので、100%はっきり区別する簡単な方法というのはありません。しかし、1.「「~を」がつくかどうか」、2.「受身の文が作れるかどうか」を調べると、たいていの自動詞・他動詞を見分けることができます。

1.「~を」があれば他動詞のことが多い

他動詞は他の何かに影響を及ぼすので、その影響を受ける何かのことを「〜を」で表現できます。例えば、「開ける」「食べる」はそれぞれ「ドアを開ける」「ごはんを食べる」と書けるので他動詞になります。

例外もあるので注意!

移動を表す動詞(移動動詞)は、移動の起点や通過点などの場所を「~を」で表すことがあります。例えば、「部屋を出る」のように使用することができます。しかし、これらの動詞は他の何かに影響を及ぼしているわけではなく、移動の経路や範囲を示しているだけです。従って、これらは他動詞ではなく自動詞であると理解することが重要です。

【「~を」を持つ移動動詞の例】

  • 出発する、離れる、飛び立つ、降りる(起点)
  • 歩く、走る、通る、飛ぶ、散歩する(通過点)

この見分け方は便利ですが、上記のような例外もあるので注意しましょう。例えば「歩く」は自動詞ですが、「道を歩く」のように「~を」をつけることができます。ただし、この場合の「道を」は私が歩いている状況を表す(along a road)もので、歩くことが道に何か影響を及ぼしているのではないと考えると、これは自動詞だと判断できます。

2.受身の文を作れれば他動詞、作れなければ自動詞

他動詞は、その動きによって影響を受ける「何か」があるので、その「何か」を主語にして受身の文を作ることができます。例えば、「私はドアを開ける」は「ドアは私によって開けられる」という受身の文が作れるので、これは他動詞だと分かります。一方、「ドアが開く」は、受身の文の主語にできるものがなく受身の文を作れないので、これは自動詞だと分かります。

出典:日本語の自動詞・他動詞【日本語の構造・日本語教育能力検定試験対策 】

自動詞と他動詞を使った日本語の例文

ここでは、自動詞と他動詞を使った日本語の簡単な例文を紹介します。

「自動ドアが開いた」

「自動ドアが開いた(The automatic door opened.)」は、自動詞・他動詞両方ある動詞「開く・開ける」の、自動詞「開く」を使った例文です。
動作が自発的に、または何らかの内部メカニズムや自然の力によって行われることを意味します。この文では、ドアが自分で開いたことを示しており、誰かが開けたわけではありません。

「私はドアを開けた」

「私はドアを開けた(I opened the door.)」は、自動詞・他動詞両方ある動詞「開く・開ける」の、他動詞「開ける」を使った例文です。
行為者(この場合は「私」)が対象(この場合は「ドア」)に対して何らかの行動を起こしたことを示しています。この文では、ドアを開ける行為が他動詞によって表されています。

「私は駅まで歩いた」

「私は駅まで歩いた(I walked to the station.)」は、他動詞がない自動詞「歩く」を使った例文です。
の文では、「私」が駅まで歩いた行動を自己の能動的な動作として表現していますが、対象に直接作用するわけではありません。従って、この動詞は自動詞として扱われます。

「私は朝食を食べた」

「私は朝食を食べた(I ate breakfast.)」は、自動詞がない他動詞「食べる」を使った例文です。
主語の「私」が朝食という対象に対して行った行為を表し、朝食という対象が食べられることで、動詞「食べる」は他動詞の特徴を持ちます。

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まとめ

日本語の自動詞と他動詞は外国人の方にとって難しいですが、自分以外に影響を及ぼす何かがあるかを考えて、「~を」をつけたり、受身の文を作ってみれば見分けることができます。日本語の自動詞・他動詞をマスターして、上手な日本語が使えるようにしましょう。

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