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日本の幼稚園の制度は?しくみや年間行事をご紹介

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日本の幼稚園で遊ぶ園児たち

日本の幼稚園についてのしくみが分からず困っている人は多いのではないでしょうか。特に、外国から日本に来られた方にとっては、母国との違いに戸惑うこともあるかもしれません。日本の幼稚園は、地方自治体が設置する公立の施設から、民間による私立の施設まで様々な運営母体があります。私立幼稚園の中には、幼稚園だけを運営している民間事業者も珍しくありません。これは、例えばアメリカでは幼稚園が学校に併設されていることが一般的であるのとは対照的です。

この記事では、外国人の方向けに、日本の幼稚園の制度や、園に入ることが可能な年齢について詳しく解説します。また、入園した場合の年間行事や一年のスケジュールについてもご紹介しますので、日本の幼稚園生活のイメージがつかめるはずです。記事を最後までお読みいただければ、日本の幼稚園の制度について深く理解できるでしょう。

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Kindergartenは日本語で”幼稚園 (Yochien)”

“Kindergarten”は日本語で「幼稚園(Yochien)と訳されます。幼稚園は、満3歳から小学校就学前までの幼児を対象とした教育施設です。幼児期に必要な適切な環境を整え、心身の発達を助長することを目的としています。

日本の幼稚園は、地方自治体が設置する公立の施設から、民間による私立の施設まで様々な運営母体があります。中には、幼稚園だけを運営している民間事業者も珍しくありません。これは、例えばアメリカでは幼稚園が学校に併設されていることが一般的であるのとは対照的です。日本では、幼稚園単体で運営されているケースが多いのが特徴と言えるでしょう。

一般的に子供は3歳になったら、幼稚園(ようちえん)あるいは保育園(ほいくえん)に入ることとなります。二つには明確な違いがありますので次のセクションで詳しく見ていきましょう。

幼稚園と保育園の違いについて

幼稚園と保育園の大きな違いは、所管する官庁が異なることです。幼稚園は文部科学省、保育園は厚生労働省が管轄しています。

また、幼稚園と保育園では、子供が入ることのできる年齢も異なります。幼稚園は満3歳から小学校に入学するまでの期間、子供を預けることができます。それに対して、保育園は生後57日目から小学校就学前まで、つまり0歳児から6歳児まで預けることが可能です。

幼稚園と保育園の違いについては、以下の表をご覧ください。

区分幼稚園保育所(園)
所管官庁文部科学省厚生労働省 
根拠法令学校教育法(第77条)児童福祉法(第39条)
施設の性格学校【義務教育ではない】児童福祉施設【市町村に保育の義務あり】
目 的幼児教育が中心・保護者の就労等により保育を必要とする子供の保育
・集団生活を通じた幼児教育
設置主体(公立)地方自治体
(私立)学校法人
(公立)地方自治体
(私立)社会福祉法人、企業など
対象年齢3歳~小学校就学前0歳~小学校就学前
保育時間原則4時間(延長保育あり)原則8時間(最大11時間)
保育日数平日(夏・冬・春休みあり)(平日(土日祝も可)
保育内容幼児教育を提供養護と教育を一体的に提供

お金はいくらかかる?幼稚園と保育園の費用比較

幼稚園と保育園では、利用料にも違いがあります。

公立幼稚園の場合、月額5,000円程度が相場です。それに対し、私立幼稚園は教育方針や設備の充実度合いにより異なりますが、月額2万円~5万円ほどが一般的な金額となります。また、私立の場合は別途入園料や施設整備費などの費用が必要になることもあります。

一方、保育園は私立・公立ともに、原則として保護者の所得に応じた利用料が設定されています。具体的な金額は自治体によって異なりますが、おおむね月額0円~10万円の範囲内となっています。

つまり、幼稚園の方が保育園よりも利用料は高額になる傾向にあると言えます。ただし、3歳以上の子どもの幼稚園教育については、2019年10月より始まった「幼児教育・保育の無償化」政策により、一定の条件のもと利用料が無償化されています。

日本の幼稚園について

一般的に、保育園は保護者の就労等により家庭で十分な保育ができない場合に、保護者に代わって子供の養育を行う児童福祉施設という位置づけです。一方、幼稚園は学校教育法に定める学校の一種で、幼児期の教育を提供する場として機能しています。

日本の幼稚園では、子供の年齢に応じて以下のようなクラス分けがなされているのが一般的です。

  • 3歳児クラス:年少(ねんしょう)
  • 4歳児クラス:年中(ねんちゅう)
  • 5歳児クラス:年長(ねんちょう)

例えば日常会話の中では、以下のように使われることがあります。

「うちの子、今年で年長になったので、もうすぐ小学生ですね」
「年中さんになって、だいぶ幼稚園にも慣れてきたみたいです」

多くの幼稚園では、4月の入園式に始まり、1年を通じて様々な行事が催されます。代表的な年間行事は以下の通りです。

月:入園式(新入園児)、始業式 5月:こどもの日の行事、親子遠足 6月:保育参観、個人面談、内科検診 7月:七夕まつり、お泊まり保育(年長児)、終業式
8月:夏季休業
9月:始業式、引渡し訓練 10月:運動会、芋ほり遠足、ハロウィンパーティー 11月:保育参観、個人面談、内科検診 12月:生活発表会、クリスマス会、終業式 1月:始業式、お正月遊び 2月:節分の行事、お別れ遠足(年長児) 3月:ひな祭りの行事、卒園式(年長児)、修了式

4月入園式(新入園児)、始業式
5月こどもの日の行事(柏餅を食べたり、鯉のぼりを作ったりする)、
親子遠足(親子で自然に触れ合う)
6月保育参観、個人面談、内科検診
7月七夕まつり(笹の葉に願い事を書いた短冊をかざりつけます)、
お泊まり保育(年長児)、終業式
8月夏祭り(浴衣を着て、盆踊りを踊ることもあります)、夏休み
9月始業式、引渡し訓練(非常事態を想定して保護者が子どもを引き取りに行く訓練)、
お月見(お月見だんごをおやつで食べることもあります)
10月運動会(初夏に行う場合もあり、親子で競技に参加したりします)、
芋ほり遠足(秋の味覚を楽しむ園外保育)、
ハロウィンパーティー(仮装をしたり、おやつを食べたりします)
11月保育参観、個人面談、内科検診
12月生活発表会(日頃の保育の成果を保護者に披露する)、
クリスマス会、終業式、冬休み
1月始業式、お正月遊び
2月節分の行事(日本の伝統的行事のひとつです)、
お別れ遠足(年長児が幼稚園生活の思い出を振り返る園外保育)
3月ひな祭りの行事(雛人形を飾り、春の訪れを祝う)、
卒園式(年長児)、修了式

これらの行事は幼稚園によって多少の違いはあるものの、子供の成長と季節の移り変わりを感じられる1年となっています。

日本の幼稚園のテストについて

日本の幼稚園の中には入園のためのテストを行う園もあります。幼稚園は大きく分けて私立と公立に分類されますが、必ずしも私立だけがテストを実施しているわけではありません。公立でも行っている園もいくつかあるのが実情です。志望する園については、テストの有無を含めて事前によく確認しておくことが大切でしょう。

入園テストを実施する幼稚園の多くは、いわゆるエスカレーター式と呼ばれる、系列の小学校から大学までを持つ学校法人が運営する幼稚園であるケースが目立ちます。こうした幼稚園では、テストで一定の評価を得た子どもは、義務教育である小学校以降も同じ学校法人の系列校へ優先的に進学できるメリットがあります。

一方、入園テストを課さない幼稚園では、園の教育理念に共感し、我が子に合った教育を望む保護者の願いを尊重するスタンスの園が多いようです。地域に根差した公立幼稚園などでは、試験よりも面談を通して子どもの個性を知ることに重きを置いているケースが多いようです。

いずれにせよ、試験の有無にかかわらず、一般的な入園までの流れは、願書の提出後に面接を経て入園が決定するというパターンが主流です。面接では、幼稚園を志望した理由や通園にかかる時間、子供の性格など様々なことが聞かれます。また、子供の行動を観察する項目が設けられる場合もあり、どのような発達段階にあるのかを見極めることが目的とされています。

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まとめ

日本の幼稚園の制度や年間行事について、詳しくご紹介してきました。ポイントを振り返ってみましょう。

  • 日本の幼稚園は、公立・私立などの設置主体により多様性がある。
  • 幼稚園と保育園には、所管官庁や対象年齢、施設の性格などの違いがある。
  • 日本の幼稚園は、年少・年中・年長とクラス分けがなされているのが一般的。
  • 入園のためのテストの有無は、幼稚園によって異なる。
  • 季節の行事を取り入れた、豊かな1年間の流れを大切にしている。

以上が、日本の幼稚園の基本的な仕組みと特徴です。幼稚園での生活は、小学校以降の学びの基礎を育むとともに、仲間との関わりの中で社会性を身につける大切な時期といえます。

また、日本の幼稚園は年間を通して様々な行事が行なわれるので、子供の成長を楽しく見守ることができるでしょう。日本での素敵な毎日をお過ごしください。

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