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外国人が日本で起業するために必要なビザや書類、準備について解説!

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ビザ申請の書類と印鑑

日本で仕事をお考えの外国人の皆さん、日本に住んでみて日本が気に入った方、最初からビジネスチャンスを掴むために日本で起業を考える方など、様々な事情があるかと思います。会社に就職する方も多いと思いますが、ご自分のスキルを活かして起業するにはどうすれば良いのでしょうか。

そこで今回は、外国人の方が日本でビジネスを始めるための基本的な流れをポイントを絞ってご説明いたします。起業にあたって必要なビザの取得方法や、提出書類の準備、日本の会社の種類など、知っておくべき情報を詳しく解説します。起業を目指す外国人の方にとって、実践的で役立つ内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。

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日本の会社の種類

日本でビジネスを始めるには、日本の会社のしくみについて知っておく必要があります。そこで、まずは基本中の基本と言える『日本の会社の種類』について解説いたします。

日本には会社の区分が4種類あります。ここでは、それぞれの違いについて表にして簡単にご紹介します。

ちなみに、現在はこの中で①の株式会社と②の合同会社が約90%を占めます。外国人が起業する場合もこの二択になると考えられます。

株式会社株式を発行して集めた資本で経営する。4つの中で唯一上場でき、他の形態の会社よりも信用度が高い。
合同会社(LLC)全員が有限社員。利益の配当は会社設立時に自由に設定できる。
合名会社無限責任社員(会社が不利益を出した場合責任を負う社員)だけで構成される。
合資会社合名会社に有限責任社員(出資した額の分だけ責任を負う社員)を含む。
参考:DREAM GATE 『会社設立の必要書類』

日本で起業するために:会社設立の流れ

日本で会社を設立するには、いくつかの重要なステップがあります。外国人の方にとって、特に重要なのがビザの取得です。自分に合ったビザを選択し、必要書類を揃えて申請する必要があります。

また、会社設立には法人登記という手続きが不可欠です。登記申請書や定款など、必要書類を準備し、管轄の法務局に提出します。さらに、税務署への届出や各種税金の納付など、設立後の手続きも忘れてはいけません。

会社設立の流れを大まかに説明すると、以下のようになります。

  1. ビザの取得
  2. 法人登記
  3. 税務署への届出

それでは、各ステップについて詳しく見ていきましょう。

日本で起業するために必要なビザの取得

外国人の方が日本でビジネスを始めるには「経営管理ビザ」の取得が必要不可欠です。しかし、経営管理ビザの取得のハードルは高く、創業初期の段階では要件を満たすのが難しいのが現状です。

そこで、内閣府が一部の自治体で「スタートアップビザ」という制度を設けました。スタートアップビザは、経営管理ビザの前段階として位置づけられており、まずはスタートアップビザを取得し、その後に経営管理ビザへの切り替えを目指すという流れになります。

スタートアップビザと経営管理ビザの主な違いは以下の通りです。

ビザの種類スタートアップビザ経営管理ビザ
申請対象海外在住の外国人海外在住は日本在住の外国人
通用地内閣府の定めた地方自治体日本全国
在留期間6ヶ月後に1年間の経営管理ビザに更新5年、3年、1年、4ヶ月、3ヶ月
※入国審査の結果による
申請許認可地方自治体に確認入国管理局
審査期間約2~3ヶ月約3~6ヶ月
取得までに行う必要事項・創業計画書作成・事業計画書作成、500万以上の資本金・会社設立・オフィス確保・職員の確保・設備の購入

特に、経営管理ビザの取得には、事業計画書の作成や500万円以上の資本金など、創業初期段階では準備が難しい要件があります。まずはスタートアップビザの取得を目指し、その後の事業の進捗に合わせて経営管理ビザへ移行していくのが得策と言えるでしょう。

なお、スタートアップビザの取得要件や申請方法は自治体によって異なります。事前に自治体の担当窓口に相談し、必要な情報を収集しておくことが大切です。また、申請から取得まで2~3ヶ月程度の期間を要するため、余裕を持ったスケジュール管理が求められます。

ビザの取得は、日本で起業する上で最初の関門と言えます。自分に合ったビザを選択し、必要な準備を万全に整えて臨みましょう。

参考:スタートアップビザとは
外国人起業活動促進事業に関する告示 (METI/経済産業省)
狙い目!国家戦略特別区域のスタートアップビザと経営管理ビザ
参考:経営・管理ビザとは
経営・管理ビザとは – 東京入管・帰化申請サポート室(新宿等)

法人登記の基本的な流れ

法人登記とは、会社設立時に会社の概要を法務局に登録し、一般に開示できるようにすることです。これにより会社が信用を維持し、安心して取引を行うことができます。全ての会社が法人登記を行う必要があります。

1. 登記申請書と必要書類を準備する

【必要書類】

  • 設立登記申請書
  • 定款
  • 登録免許税納付用台紙
  • 発起人決定書
  • 代表取締役等の就任承諾書
  • 取締役の印鑑証明書
  • 印鑑届書
  • 出資金の払込証明書

2. 法務局へ登記申請を行う

本社の所在地管轄の法務局で申請を行います。書類に問題がなければ、登記申請は7日から10日程度で完了しますが、速やかに会社設立を進めるために、できるだけ不備が無いように確実に準備しましょう。

申請の方法は3種類あり、都合のいい方法で申請できます。それぞれの方法については、法務局、法務省のページに詳しく紹介されています。

・法務局へ直接提出
・郵送
参考:法務局『管轄のご案内』
・オンライン参考:法務省『商業・法人登記のオンライン申請について』
参考:会社登記(法人登記)とは?|ビジドラ

税務署に提出する書類

日本でビジネスを始めたら、税務署での手続きが必要です。

個人事業主と法人では内容が異なりますが、今回は法人設立時に税務署で行う手続きについてご紹介します。

   届出書類      提出期限
法人設立届出書法人設立以降2ヶ月以内
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書給与支払事務所等を設けてから1ヶ月以内
青色申告の承認申請書法人設立以後3ヶ月を経過した日、又は最初の事業年度終了日のいずれか早い日の前日までに
消費税の新設法人に該当する旨の届出書速やかに提出*法人設立届出書に消費税の新設法人に該当する旨を記載した場合は提出不要
参考:個人で事業を始めた時/法人を設立した時|国税庁

会社に関わる税

会社を設立すると様々な税金が発生します。これは法人としての義務なので、よく理解して、間違いなく納税を遂行しなければなりません。ここでは、どのような税金が関わってくるのかご紹介していきます。

1. 法人税

一般的に、給料をもらっている場合や個人事業主としてビジネスをしている場合は所得税を納めますが、法人は法人税を納めます。

法人税は、会社の収益にかかる税金です。税率の区分はかなり細かく設定されていますので、税理士に相談するか、国税庁のホームページを参考にして正しく算出しましょう。

参考:法人税の税率|国税庁

2. 法人住民税

法人住民税は、事業所がある自治体に納める税金です。法人設立した管轄の自治体の規定に則って納めます。

3. 消費税

私達の生活に密着した消費税も法人には深く関わっています。顧客に商品やサービスを提供する場合に、消費税を受け取ることになります。仕入れの際に発生した消費税との差額を国に納める義務が発生します。

4. 源泉所得税

源泉所得税は、雇用している従業員の給与から社会保険料を差し引いて算出する税金です。こちらの算出方法は、国税庁のホームページを確認しながら源泉徴収税額表で徴収額を正しく算出する必要があります。  

参考:令和5年分 源泉徴収税額表|国税庁

会社設立時に相談できる機関

現在は、どんな情報でもインターネットで調べられる時代ですが、ビジネスを始めるには正しい情報を選択しなければなりません。そのために日本で相談できる機関がありますので、ここでご紹介します。

東京の「外国人在留支援センター(FRESC)」には、大企業から中小企業まで、そして外国人として起業する際に必要な相談が出来る機関が集まっています。起業の際の諸問題、税務や法的要件についての相談をすることができます。

【外国人在留支援センター(FRESC)】

  1. 出入国在留管理庁在留支援課・開示請求窓口
  2. 東京出入国在留管理局 
  3. 東京法務局人権擁護部
  4. 日本司法支援センター(法テラス)
  5. 東京労働局外国人特別相談・支援室
  6. 東京外国人雇用サービスセンター
  7. 外務省ビザ・インフォメーション
  8. 日本貿易振興機構(ジェトロ)

参考:外国人在留支援センタープラザホームズ『外国人が日本で会社設立・起業するには』

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まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、外国人の方が日本で起業する際に必要な情報を、ポイントを絞ってご紹介しました。

日本で会社を設立するには、まず自分に合ったビザの取得が重要です。スタートアップビザや経営管理ビザなど、選択肢を検討し、必要書類を揃えて申請しましょう。

次に、法人登記の手続きを進めます。登記申請書と必要書類を準備し、管轄の法務局に提出します。定款の作成など、専門的な部分は専門家に相談するのも一つの方法です。

会社設立後は、税務署への届出や各種税金の納付など、様々な手続きが待っています。株式会社や合同会社など、会社形態によっても必要な手続きが異なります。事前にしっかりと情報を集め、準備を整えておくことが大切です。

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