日本の運転免許を取得する方法は？免許の種類や教習所も紹介

更新日 2024/05/06

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日本に住む外国人の方にとって、車の運転は生活の利便性を高めるうえで大きな魅力となります。日本国内を自由に移動でき、通勤や買い物、レジャーなど様々な場面で活躍してくれるでしょう。

一方で、母国とは交通ルールが異なることも多く、運転するには日本の運転免許が必要になります。日本の運転免許の取得方法は複数ありますが、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

この記事では、日本で運転免許を取得する方法について詳しく解説していきます。運転免許の種類や、取得の流れ、必要な書類や費用についてご紹介します。また、東京にある外国人の方におすすめの教習所も3つピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてください。

日本の運転免許を取得して、快適なカーライフを楽しみましょう！

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日本で車を運転する方法

日本で外国人の方が車を運転するためには、有効な運転免許証が必要不可欠です。単に運転ができるだけでなく、万が一の事故の際の補償なども運転免許証の有無で大きく変わってきます。

そのため、日本滞在中に車の運転を考えている方は、自分に適した方法で確実に運転免許証を取得しておくことをおすすめします。

外国人の方が日本で合法的に車を運転する方法は、主に以下の4つに分けられます。

1. 国際運転許可証で運転する方法

ジュネーブ条約に基づいて発行された国際運転免許証を持っている方は、そのまま日本国内で車の運転が可能です。ただし、運転できる期間は日本に上陸してから最大1年間で、国際運転免許証の有効期限が切れるとその時点で運転できなくなるため注意が必要です。

また、国際運転免許証のみでは不十分で、母国の運転免許証も合わせて携帯しなくてはいけません。母国の免許証が失効している場合は、この方法で運転することはできません。

2. 自分の国の運転免許証で運転する

母国の運転免許証で日本で運転できる国は限られています。

対象となるのは、以下の7カ国です。

スイス連邦
スロベニア共和国
ドイツ連邦共和国
フランス共和国
ベルギー王国
モナコ公国
台湾

ただし、それだけでは不十分で、運転免許証の日本語翻訳文が必要になります。これは日本の公安委員会が指定する団体（日本自動車連盟：JAFや在日大使館等）に依頼して作成してもらう必要があります。

翻訳文の作成には、多少の手間とコストがかかりますが、有効な母国の運転免許証があればすぐに日本で運転可能になる方法です。

3. 自分の国の運転免許証を切り替えて運転する

上記の7ヶ国以外の運転免許証を持っている方は、日本の運転免許証への切り替えが必要になります。書類審査だけでなく、学科試験と実技試験に合格することが求められます。

切替申請の条件は以下の通りです。

母国の運転免許証が有効期間内であること
運転免許証の取得後、発行国で通算3ヶ月以上の滞在実績があること
申請時に、母国の免許証の日本語翻訳文が必要（JAF等が作成したもの）
学科試験と実技試験の両方に合格すること

ただし、母国がアイルランドやイギリス、オーストラリアなどの指定29ヶ国に該当する場合は、学科試験と実技試験が免除されるため、スムーズに切り替えが可能です。

切替申請時に必要な書類や手数料は以下の通りです。

有効な母国の運転免許証
母国の運転免許証の翻訳文（JAFの場合は1通4,000円）
在留カードや住民票の写し等の身分証明書
パスポート等の渡航記録が確認できる書類
申請用の写真
手数料（普通自動車の場合は約5,000円）
過去に日本の運転免許証を取得していた場合はその免許証

4. 日本の運転免許証を取得する

国際運転免許証も母国の運転免許証も持っていない場合や、有効期限が切れてしまった場合は、日本の運転免許証を新規に取得することになります。

日本の運転免許証は、取得から3年後の初回更新時に優良運転者講習を受ければ、その後は5年ごとの更新になります。ゴールド免許と呼ばれる優良運転者認定を受けた方は、更新期間が5年から7年に延長されます。

日本の運転免許証を取得する主な方法は、自動車教習所に通う方法と、合宿免許に参加する方法の2つです。一定期間教習を受けたあと技能検定に合格すると卒業となり、その後公安委員会で学科試験を受けて合格すれば、晴れて日本の運転免許証を手にすることができます。

外国籍の方が日本の運転免許証を取得する際の注意点は、学科試験が日本語で行われることです。そのため、ある程度の日本語能力が求められます。一部の都道府県の免許センターでは英語での受験も可能なので、日本語に不安がある方はそちらの利用も検討してみてください。

日本の運転免許の種類

日本の運転免許は、大きく分けて以下の3つの区分に分かれています。

第一種免許：非営利目的で運転する一般の方が取得する免許
第二種免許：タクシーやバスの運転手など、営利目的で運転する職業ドライバーが取得する免許
仮免許：教習所卒業後、公安委員会の学科試験に合格するまでの期間に交付される限定的な免許

外国人の方が通常取得するのは第一種免許になります。営利目的で運転する場合は、より高度な技能と知識が求められる第二種免許の取得が必要です。

また、車両の区分に応じても、免許の種類が細かく分かれています。

第一種普通免許：乗車定員10人未満の自動車等
第一種中型免許：車両総重量7.5トン未満の自動車等
第一種大型免許：車両総重量11トン未満の自動車等
第一種特大免許：車両総重量11トン以上の自動車等
大型二輪免許：排気量400cc超の二輪自動車
普通二輪免許：排気量400cc以下の二輪自動車
原付免許：排気量50cc以下の原動機付自転車

外国人の方が日本で最初に取得するのは、第一種普通免許になるケースがほとんどでしょう。

さらに、自動車の変速方式によって、MT車（マニュアル車）とAT車（オートマチック車）の2種類に分けられます。

MT車：クラッチペダルとギアチェンジが手動の車種
AT車：クラッチペダルがなく、ギアチェンジが自動の車種

日本ではAT車が主流となっていますが、MT車限定の免許では運転できる車種が制限されるため、MT車とAT車の両方に対応した免許を取得することをおすすめします。

なお、教習所でMT車の教習を受けた場合、MT車とAT車の両方を運転できる免許が取得できます。一方、AT限定の教習を受けた場合は、AT車しか運転できない免許となります。

日本で免許を取得するには教習所に通おう！

日本で新たに運転免許を取得するには、自動車教習所に通うのが一般的です。教習所では、座学である学科教習と、実際の車の運転練習である技能教習を受けることになります。

所定のカリキュラムを修了し、卒業検定に合格すれば晴れて教習所を卒業後、公安委員会にて学科試験に合格することで運転免許証が交付されます。

申し込みに必要な書類

教習所に申し込む際は、以下のような書類が必要です。

住民票：取得する免許の種類によっては、本籍地の記載が必要な場合もあります。
在留カードまたは特別永住者証明書
パスポートなどの身分証明書
申込用紙に貼付する証明写真・印鑑・申込金（教習所により金額は異なります）

視力が基準に満たない場合は、眼鏡やコンタクトレンズの着用が必要です。また色覚に問題がある場合は、免許に条件が付くことがあります。

教習費用

教習所の料金システムは、技能教習と学科教習の時間数に基づいて設定されているのが一般的です。教習所によって多少の差はありますが、普通免許の取得にかかる総額の目安は、25〜32万円程度です。

ただし、この金額はあくまでも目安であり、実際の費用は教習所によって異なります。また、教習時間の延長や再検定などによって、費用が追加になる場合もあるため注意が必要です。

技能教習の予約方法や、料金の支払い方法なども教習所ごとに異なるため、申し込み時に詳細を確認しておきましょう。

教習所に通う期間

教習所の卒業までに必要な期間は、教習所や個人差によってバラつきがありますが、およそ2〜3ヶ月程度が一般的です。

仕事や学校と両立しながら通う場合は、平日の夕方以降や土日を活用するなど、スケジュール調整が重要になります。教習所によっては託児サービスを用意している場合もあるので、子育て中の方は確認してみると良いでしょう。

なお、教習の開始から卒業までの期間は原則として1年以内とされているため、なるべく計画的に教習を進めることが大切です。

合宿免許だと2週間程度で免許が手に入る

時間的な制約から、通常の教習所に通うのが難しい場合は、合宿免許を利用するのも一つの手です。合宿免許は、2週間から4週間ほどの短期集中型のプログラムで、宿泊施設で生活しながら教習を受けることができます。

通学に比べると、費用は安い場合があり、概ね20〜30万円くらいです。時期にもとりますが、通学よりも5〜10万円ほど安いと言われており、短期間で確実に免許を取得したい方にはおすすめの方法と言えるでしょう。

外国人の方でも、宿泊施設に在留カードの提示などができれば、合宿免許に参加することが可能です。ただし、日本語でのコミュニケーションが必須となるため、ある程度の日本語能力が求められます。

入校から卒業、免許交付までの流れ｜普通自動車免許を例に解説

ここでは、普通自動車免許を取得する際の、教習所入校から免許交付までの大まかな流れを説明します。

まずは教習所で入校の手続きを行います。必要書類を提出し、教習料金を支払い、その際に視力などの適性検査も行われるため、普段眼鏡などを使用している方は持参しましょう。

STEP2. 第一段階の講習を受ける(教習所内での運転)

技能教習と学科教習を通して、基本的な運転操作や交通ルールを学びます。技能教習と学科教習の時間数は法令で定められており、車種（MT車かAT車か）によっても異なります。1時限は50分です。

第一段階の技能教習は、教習コース内で行う路上駐車や坂道発進などの練習が中心です。教習時間は、MT車の場合は15時限、AT車の場合は12時限です。

学科教習では、交通ルールや道路標識、自動車の構造など、運転に必要な知識を座学形式で学びます。教習時間は、MT車・AT車ともに10時限です。

STEP3. 仮免許試験を受験し合格する

第一段階を修了すると、教習所内で仮免許試験を受験します。技能試験と学科試験の両方に合格する必要があります。

これに合格すると、公安委員会から仮運転免許証が交付されます。

STEP4. 第二段階の講習を受ける(路上での運転)

仮免許を取得したら、いよいよ一般道路での運転練習が始まります。教官の助手席に同乗してもらいながら、実際の交通環境下での運転を体験します。

この段階の技能教習時間は、MT車・AT車ともに19時限です。地方の教習所では、実際に時速100km/hを出して高速道路を走る「高速教習」も実施する場合がほとんどですが、都心部では高速シュミレーターで代用する場合が一般的です。

学科教習も並行して行われ、より実践的なルールや運転マナーなどを学びます。第二段階の学科教習時間は、MT車・AT車ともに16時限です。

STEP5. 卒業検定を受験し合格する

所定の教習を終えると、教習所内で卒業検定が行われます。これに合格すると、教習所から卒業証明書が発行されます。

なお、仮免許の有効期限は6ヵ月で、卒業検定は有効期間内に行う必要があるため注意が必要です。

STEP6. 運転免許証の交付

教習所を卒業したら、1年以内に住民票のある都道府県の免許センターにて本免学科試験を受験します。この試験に合格すれば、晴れて運転免許証が交付されます。学科試験は、100点満点中90点以上で合格できるため、教習所で学んだ知識があれば十分合格できるレベルですが、不合格になると再受験が必要です。

外国籍の方は、学科試験が日本語で行われるため、十分な対策が必要になります。都道府県によっては、外国語による学科試験を実施している免許センターもあるので、自身の日本語能力に不安がある方は確認してみると良いでしょう。

仮免許とは？

仮免許とは、本免許の取得前に交付される仮の運転免許証のことを指します。正式名称は「仮運転免許証」です。

教習所の技能検定と学科試験に合格すると、公安委員会から仮免許証が交付されます。仮免許の保有者は、教習車に限り一般道路の運転が認められています。

ただし以下のようなルールがあるため、注意が必要です。

運転の練習を目的とする
運転中は仮免許を携帯する
練習中は助手席に運転可能な指導者などを同乗させる
運転する車の前後に「仮免許練習中」のプレートをつける

これらのルールに違反すると、「無免許運転」となる可能性があります。仮免許の有効期間は原則として6ヶ月ですが、その間に卒業検定に合格しないと失効してしまうため、計画的に教習を進める必要があります。

東京で外国人におすすめの自動車教習所3選

最後に、東京都内で外国人の方におすすめの自動車教習所を3つご紹介します。いずれも外国語対応が可能で、丁寧な指導を受けられると評判の教習所ばかりです。

1. コヤマドライビングスクール

東京都内に4つの教習所を展開（二子玉川校、成城校、石神井校、秋津校）
英語・中国語・韓国語に対応
外国人向けの料金プランあり
都心部にも教習所があり、アクセス良好

コヤマドライビングスクールは、東京都内で最大規模を誇る自動車教習所グループです。外国人向けの料金プランもあり、多言語での対応が可能な教官が在籍しています。都心部の教習所は、仕事帰りにも通いやすいのが魅力です。

【英語で学ぶ場合の費用】

AT：411,950円（税込）
MT：426,800円（税込）

参考：Koyama Driving School

2. 武蔵境自動車教習所

武蔵境駅から徒歩5分の立地
年中無休で夜9時まで教習可能
英語・中国語に対応
外国人割引プランあり
女性インストラクター多数在籍

武蔵境自動車教習所は、中央線武蔵境駅から近く、アクセス抜群の教習所です。外国人割引プランを用意しており、英語や中国語での対応も可能です。女性インストラクターが多数在籍しているため、女性の方でも安心して通うことができるでしょう。

【英語で学ぶ場合の費用】（年齢により異なる）

23歳～28歳

AT：429,000円（税込）
MT：440,000円（税込）

29歳～35歳

AT：451,000円（税込）
MT：462,000円（税込）

参考：英語教習について | 武蔵境自動車教習所

3. 新東京自動車教習所

小平市にある大規模教習所
英語や中国語での教習が可能
外国人向けの料金プランあり
最短17日間の合宿免許コースを設置

新東京自動車教習所は、東京都小平市にある大規模な自動車教習所です。英語での教習に対応しており、外国人向けの料金プランも用意されています。また、最短17日間で免許が取得できる合宿免許コースも設置されており、短期間で効率的に免許を取得したい方におすすめです。

【英語で学ぶ場合の費用】

一般

AT：355,300円（税込）
MT：368,500円（税込）

学生

AT：349,800円（税込）
MT：363,000円（税込）

参考： English Driving Lesson

いずれの教習所も、外国人の方のニーズに合わせた料金プランやサポート体制を整えています。ただし、料金や教習内容は変更される可能性があるため、申し込み前に最新の情報を確認することをおすすめします。

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まとめ

この記事では、外国人の方が日本で運転免許を取得する方法について詳しく解説してきました。日本で運転するには、日本の運転免許証が必要不可欠です。

外国人の方が日本の運転免許を取得する主な方法は4つあり、のうち、日本の運転免許証を新規に取得する場合は、自動車教習所に通う方法が一般的です。教習所では、技能教習と学科教習を通して、運転に必要な知識と技術を身につけることができます。

教習所の卒業までには、2〜3ヶ月程度の期間を要するのが一般的ですが、合宿免許を利用すれば2週間〜4週間程度で卒業することも可能です。ただし、すべての教習が日本語で行われるため、ある程度の日本語能力が求められます。

日本の運転免許を取得するためには、時間と費用、そして語学面でのハードルがあることは事実です。しかし、日本で車の運転ができるようになれば、生活の利便性は格段に向上するでしょう。

日本の交通ルールをしっかりと学び、安全運転を心がけながら、日本での車ライフを満喫してください。